トーゴ代表襲撃事件で南アW杯に暗雲が立ち込める

フランスのラジオ局、フランス・アンフォなどが、伝えるところによると、アフリカ南部アンゴラで8日、サッカーのアフリカ選手権(今月1031日)に向かうトーゴ代表チームが襲撃された事件で、トーゴのウングボ首相は10日、出場辞退を決定、帰国を指示したと報じられています。この事件は、ヨーロッパでは大きな注目を集めています。



 



同襲撃事件は、トーゴ代表チームがアンゴラ領土内をバスで移動中に起きたもので、分離独立派の反政府武装組織カビンダ解放戦線(FLEC)と思われる武装集団から銃撃を受け、コーチと広報担当者を含む3名が死亡しました。選手たちは相当な精神的ショックを受け、いったんは出場を取りやめようとしましたが、大会組織委員会やアンゴラ政府の説得で、出場に意欲を見せていました。



 



結局、ウングボ首相が10日、大会辞退の決定を下し、帰国を指示、政府専用機を送ることを決めたので、代表チームは帰国するようです。この事件は、サッカーの盛んなヨーロッパでは、注目を集めています。というのも、襲撃されたトーゴ代表チーム主将のアデバヨル選手は、英国のマンチェスターCでプレーしているし、アフリカの多くの選手がヨーロッパの有名チームでプレーしているからです。



 



加えて今年は、南アフリカでワールドカップが開催されます。南アの治安が悪いことがすでに伝えられていますが、今回の事件は、アフリカの不安定な状況を見せつけた形です。無論、アンゴラなど、アフリカには常に政治的に不安定な国がある一方、南アは同類とは言えません。



 



しかし、地続きのアフリカ諸国には危険な地域が多く、ワールドカップに暗い影を落としています。サポーターたちが観戦に行くのも、大げさに言えば命懸けかもしれません。加えて、ヨーロッパのフーリガンたちも南アに乗り込む構えです。彼らは通常、人種差別主義者や極右が多いので、南アでの行動は相当危険が伴います。


関連記事

プロフィール

artworks21

Author:artworks21
安部雅延(あべ まさのぶ)
フリーの国際ジャーナリストで、フランスのビジネススクールで長年教鞭を取り、日産自動車始め多数の大手企業でグローバル人材育成を担当した安部雅延が、国際情勢やグローバルビジネスの最前線を紹介し、豊富な経験を踏まえた独自の視点で世界を読み解くグローバルトーク。

カレンダー

04 | 2024/05 | 06
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31 -

検索フォーム

QRコード

QR

トラックバック