リベラル文化では読めないトランプ政権(1)

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 世界最強の国と言われるアメリカについて、世界の人々が知っていることは限られているではないでしょうか。例えば、マクドナルドやコカコーラ、ハリウッド映画に代表される大衆文化とニュース専門TVのCNN、アップルに代表されるIT巨大企業、そして世界経済を左右するウォールストリートだけでは、どうやらアメリカは読めないように見えます。

 例えば大量の映画を制作し、世界中の人々が楽しんでいるハリウッド映画の関係者には、反トランプ、親クリントンが多いことは知られています。さらにCNNは昨年の大統領選で、Clinton News Networkと揶揄されるほど、クリントン寄りの報道を繰り返し、トランプを強烈に批判していました。さらにアメリカを代表するワシントンポストやニューヨークタイムズも反トランプでした。

 トランプ政権が発足し、イスラム教国の7カ国の入国制限命令を行ったの対して、全国的に一時差し止めを命じたのは、シアトルの連邦裁判所でした。シアトルはグーグルやマイクロソフトの本社があり、実に多様な人種のITエリートが働いている町でした。アップルの本社のあるカリフォルニア州も反トランプで、巨大IT系エリートはクリントン支持者が多かったとされています。

  さらにウォールストリートも同様にトランプを敵視していました。しかし、世界が知っているパワフルなアメリカ映画産業やメディア、大企業、金融機関が支持するクリントンは落選し、トランプが当選しました。つまり、アメリカ社会に最も大きな影響を与えていると思われる業界で働いている人々とは異なったアメリカ人が50%以上いたということです。

 では、アメリカを代表する企業やメディア、映画産業で働く人々の多くが持つ価値観とは何か。逆にトランプ支持層が持つ世界の人々があまり知られていないアメリカ人とは、どんな人々なのか。それを理解できれば、今後の世界を予想するのに役立つのではないでしょうか。(続く) 
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プロフィール

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Author:artworks21
安部雅延(あべ まさのぶ)
フリーの国際ジャーナリストで、フランスのビジネススクールで長年教鞭を取り、日産自動車始め多数の大手企業でグローバル人材育成を担当した安部雅延が、国際情勢やグローバルビジネスの最前線を紹介し、豊富な経験を踏まえた独自の視点で世界を読み解くグローバルトーク。

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